どうも、最近は Dirty Androids の『Saturdays』ってアルバムがお気に入りの tobi462 です。
広義には『HOUSE』あるいは『EDM』といった音楽ジャンルに当たるんでしょうか。個人的には『FUTURE BASS(フィーチャーベース)』っぽく感じる曲もあって、大変気に入っています。
製本版がリリース
以前の記事で『電子版』のリリースをお伝えしました。
そして、ついに『製本版』もリリースされ、私の手元にも届きました。
また、一般販売も近日中に開始されることが決定し、出資者以外でも購入することが出来るようになります。
いやはや、これで長かったこの仕事もようやく『完了』と言えそうです。
報酬の30%を『編集者』と『レビュアー』に分配
さて、『PEAKS』というクラウドファンディングで皆様から出資をいただき、『著者』として参加していたわけで、当然ながら報酬を頂いています。
具体的な金額を明かすことは避けますが、副収入を目的とした副業としては、もっとも非効率とも一部で噂される執筆業においても、それなりの報酬を手にすることができました。
この私個人として得られた最初の報酬のうち、約30%を私が執筆した章における『編集者』や『レビュアー』に謝礼としてお支払させていただきました。
Amazonギフト券というものを、今回初めて使ってみたのですがなかなか便利ですね。 (レビューを見ると不正使用されたみたいなコメントもあって不安だったのですが)

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書籍制作を支えた人々
執筆した書籍について、一般的に注目されるのは『著者』であり、今回は私を含む5名の著者陣でしょう。
いわゆる原稿を書き起こし、書いた『文章』について責任を負う、という意味において『著者』が注目されるのは当然ですし、実際もっとも時間のかかる作業をしています。
(これは余談ですが、私が執筆を担当したのは3章分+αですが、そのうち『5章』については非常に難産でありまして、『2章』と『4章』をあわせたよりも遥かに時間がかかっており、二度も大きなリライトをしています。文章の量でコストが決まるわけでもないのです)
ただ、表紙などを見ると『編集』という名を冠している方も、『著者』の近くに記載されていることが分かります。
編集
横田 幸次郎 @macnekoayu
加藤 寛人 @hkato193
『編集』のおしごと
某ラノベタイトル みたいな見出し名ですが、いわゆる『編集』とよばれる役割の人たちは、書籍というものを『完成』させる上で、とても重要な役割を担っています。
- 文章表現の添削・修正(校閲)
- 書籍全体としての文章表現の『統一性』の確保
- 書籍全体のマイルストーン・スケジュールの調整
著者による『推敲』の限界
書物を職業とされている一部の方を除けば、『正確で読みやすい文章』をさっと書くことができる人は殆どいません。
『著者』も自分で書いた文章を何度も読み直して、より読みやすい表現になるように何度も修正を重ねる、いわゆる『推敲』とよばれる作業をするのですが、それでも自分一人の力で『完璧』な状態に持っていくのは至難です。
また、今回のように『共著』のスタイルの場合、各著者で『用語』や『表現』が異なってしまうのは当たり前の話で、著者間でコミュニケーションを取っていても完璧に統一するのは実際のところ不可能に近いです。
そうしたものを放置してそのまま出版して世にだすと、実のところ文章として読むに耐えないものが出来上がります。
Amazonレビューにおいて、
- 文章が冗長で読みづらい
- 結局のところ何を言いたいのか分からない
- 用語や表現に統一性がなく、読むのが苦痛
などといった不名誉なレビューコメントがされる原因の殆どはそれらによるものだと思います。
そうした意味で『完成された書籍』にするにあたり、『編集』の方たちは本当に重要な役割を果たしています。
『レビュアー』のおしごと
前回の記事でも触れましたが、多くの書籍と同様、iOSテスト全書においても多くのレビュアーの方にご協力をいただきました(最後の方の『おわりに』を読むと、レビュアーの方々への謝辞が記載されています)。
書籍レビューの難しさ
エンジニアにとっては、『コードレビュー』などの形でレビューには慣れており、書籍においてもレビューするのは当たり前だと感じると思います。
しかし、PRにおけるレビューと同様、しっかりと『内容』を読み込み、適切な『フィードバック』をするのは、実のところ恐ろしくコストが高い作業なのです。
今回、レビューに参加してくださった方々は、著者人からどのような条件(報酬)を掲示されて参加してくださったと思いますか?
正解は 『全員が無条件でレビューに参加することを快諾してくださった』 です。
フィードバックを言語化する難しさ
文章はコードと異なり、『実行』することも、『静的解析』をかけることも出来ませんし、そもそも『シンタックスハイライト』すらありません。
大量の文章から問題点(読みづらい点、誤り、誤字脱字など)を発見し、それを『著者』に分かる形で言語化して『フィードバック』として送るというのは、見た目よりもずっと大変なことなのです。
今回参加してくださったレビュアーの方々は、おそらく休日の貴重なプライベート時間を多く使い、書籍としての完成度を上げるために貢献してくださったのです。それも何の見返りもなしに、です。
『iOSテスト全書』を支えた人々への感謝
前述したとおり『レビュアー』の方々は『無報酬』で、このプロジェクトに参加してくださりました。そして実は『編集』の方々も同様に『無報酬』でプロジェクトに参加してくださっていました。
繰り返しになりますが、電子の海を超えて製本版になった『iOSテスト全書』は、彼らの多大な協力があってこそ、こうして『完成』に至っているのです。
そこで個人的に感謝の気持ちを込めて、私の『章』の完成にあたり力をくださった皆様に、ささやかながら『謝礼』という形で還元させていただきました。
And you …
私も把握しきれていないですが、今回のCFプロジェクトへの『出資者』、アーリーアクセスで『フィードバック』をくださった方、『デザイン』や『装丁』を担当してくださった、PEAKSという『出版社』、あるいは『印刷所』など、他にも多くの方が関わってこそ、『iOSテスト全書』という書籍は完成しています。
そうした方々に対しても、あらためてこの場を借りて感謝の意を示したいです。
本当にありがとうございました。
物語のつづき
『iOSテスト教科書本』と『iOSテスト全書』という2冊のiOSテスト本の執筆を終え、私としてはいったんこの物語に一幕を引きました。
2冊とも私は『魂』をこめて執筆しましたし、より多くの方に読んで欲しいですし、それが仕事などで役立つようであれば著者冥利に尽きますが、それは『私の物語』ではなく、『読者の物語』なのでしょう。
そんなわけで、私はこの『物語』を終えたいと思います。
後日談、というか今回のオチ
どうやら私は『物事を解釈』し、それを『自分の言葉』を使って分かりやすく表現して『伝える』、という事が好きなタイプの人間のようです。
今後も書籍という媒体に限定せず、『自己表現』を続けていこうと思っています。
はてさて、私の Twitter のタイムラインから察していただいている方も多いかもしれませんが、どうやら私は軽くメンタルを壊してしまったようです(しばらくはネガティブ発言も含むと思いますので、苦手な方はミュートなりフォロー外すなりの対処をお願いします)。
ところで、最近は『DDD』や『設計』といったものに興味を持ちはじめ、『DDD物語』なるものを書き始めました。
まぁ、しばらくはのんびり書いていこうと思うので、更新ペースは遅いかと思いますが、なんか面白いものに仕上げられればなぁとぼんやり考えています。